生まれた月によってアスリートになれる確率が大きく違う、という驚愕の事実

 

授業で読まされた本の内容があまりにも驚愕的だったのでちょっと紹介したい・・・!

 

この授業は簡単に言うと、

ウサイン・ボルトビル・ゲイツなどの、何かがずば抜けている超人たちの能力は、

 

 「与えられたものなのか」VS. 「努力して手に入れたものなのか

 

を、ディベートする授業。

 

それぞれを主張する2冊の本を読む予定で、

さっそく読んだ1冊目が Malcolm Gladwell の、「Outliers」という本。

能力とは環境や社会的システムに与え作られたものだ、「タレントなど存在しない、というのがこの本の主張。

 

そんな極端な・・・!!!

 

と思うけど、それをサポートする証拠がいいところついてるんです!

 

まず、カナダのあるアイスホッケーのチーム名簿を見て何かおかしいことに気がつくだろうか。(と、本に書いてある)

 

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(Source: Outliers by Malcolm Gladwell)

 

まあ、題名にもある通り、注目するは生まれた月

Jan. Feb. Mar. (1,2,3月)が多いのに対してその他が少ない。

そして続ける。「どんなカナダの上級アイスホッケーのチームメンバーを調べても、40%が1月から3月生まれ、30%が4月から6月生まれ、20%が7月から9月生まれ。そして、10%が10月から12月生まれだった。」

 

え・・・・・・えぇ!?

なんでえええ!

 

「その理由は、占星術のしわざでもないし、最初の3か月に魔法がかかっているからでもない。ただ単に、カナダのアイスホッケーの年齢分けをする区切りが1月1日だからである。もし1月2日に10歳になった男の子がいたとすれば、その子は年の終わりまで10歳にならない子たちと共に戦うことになる―――この年齢の子供にとっての12ヶ月の差は、とてつもなく大きな身体的能力の差だ。」

 

さらに、本は恐ろしい悪循環について語る。

 

「もし小さい頃にスキルの違いでA軍(上手い)とB軍(下手)に分けられたらどうだろう。A軍は良いコーチをもらい、試合に出さしてもらえる。もちろん経験を多くつんだ子供たちがうまくなるので、次の年も、次の年も、A軍の子がより多くの経験値をつんでゆく。小学生のころはほんの小さな違いだったものが、歳月をかけて大きな違いへと変化していくのだ。その小さな違いが、数か月の体の成長の違いだったとしても。」

 

 

この現象は、アイスホッケーだけじゃなく他のスポーツでも見れるらしい。

たとえば、野球

アメリカだと野球リーグの年齢区切りが7月31日だから、メジャーリーグに出てるアメリカ人の中では8月生まれが一番多いらしい。(8月が505人、7月が313人。2005年調べ)

同じくサッカーもこの現象が見れる。チェコでのジュニアワールドカップ杯の選手がこちら。

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1月区切りなので、1,2,3月が圧倒的に多い。

 

一方、この現象が比較的少なめのスポーツが、(アメリカだと)アメフトバスケ

そこら中に練習する場所があって、年上と対戦する機会がたくさんあるかららしい。

 

 

日本についてのデータは特に載ってませんが、「このパターンが見られないのは世界でデンマークだけ」と書いてあります。日本も例外ではないんです。

今までのパターンでいうと・・・

日本だと、4月、5月、6月が圧倒的に有利。ってことですね。

 (ちなみにデンマークでこのパターンが無い理由は、1年の区切りではなくて子供の実際の年齢にあわせて実力を測るシステムがあるからだそう。9歳の子の計測は10歳になるまで待つ、ということかな?)

 

 

 

 

最初の話に戻りますが、この本の主張は「能力は与えらるもの」ということ。社会的に決まっちゃってるんだ、ことを言いたいみたいです。

 

たしかに不利な人も有利な人もいると思いますが、その中でも努力できるひとしか上には上がっていけないと、私は思います!(個人的な意見!)

 

それにしても、いきなりこれだけ説得力のある本を読まさせてるので、「努力して手に入れる」派の本はどんな内容でせめてくるのだろう・・・!少し楽しみになってきました✨